「もののけ祭り」開催への道のり

実行委員長・総合演出 腰塚光晃MORE VISION tokyo / 戸隠百年構想

長らく戸隠に通い、CM等の撮影でもお世話になる中で、地元の方々との深いつながりが出来ていました。
そんな中で「戸隠に足りないものは何か?」という相談を受けることが多々ありました。
「都会に住む自分からすると、むしろ何も不足は無く、こんなに自然が神々しく清らかでオリエンタルな神域は国内でも数少ない。」それが自分の答えでした。
しかしながら、日々戸隠神社参りで賑わうなか、観光客の人々をもてなす戸隠の人々は多忙によって文化の継承の機会が減っていること、同時に過疎化の進行も少しづつ深刻になっていることも知りました。
そんな中、地元の方から「戸隠のために腰塚さんの仲間を集めて何かやってほしい」という提案をいただきました。
自分の頭には、“現代的で日本的、そして革新的な祭り”が戸隠山の麓で開催される絵が頭に浮かびました。

自分が 5年前に始めた着物屋「KAPUKI」と昨年編集長として創刊した、江戸とかぶくをテーマにした新和文化雑誌『ぶ ~江戸かぶく現代~』の流れから、日本の革新的なアーティスト達とのコネクションが広がっています。

現代のかぶき者が集結!江戸、かぶく、現代をテーマに新和文化雑誌「ぶ」創刊!! camp-fire.jpでこれを読む

彼らを戸隠に集結させることで、フェスとは一味違う“日本一かっこいい祭り”が出来るイメージが湧いていました。
おそらく都会で開催するよりも戸隠の土地のパワーを借りることで、演者の表現も最高潮に高まり、大きな感動を生むことになるでしょう。このような機会を自分が最も敬愛する戸隠という場所からいただけたことに喜びを感じ、使命感とともに祭りの開催を決定しました。
また、既に出演依頼をお願いしているアーティストの方々は戸隠で表現できることに大きな期待を抱いています。そこには心を揺さぶる表現が生まれるはずです。そして、「もののけ祭り」は参加者全員の祈りの空間となり、この国の祭りの原点を復活させる場になるでしょう。

ある意味で「もののけ」とはこの祭りに集う日本の芸能を革新的に表現するアーティストを指します。
そして観客もまた戸隠の圧倒的な自然の美しさを体感しながらアーティスト達の革新的表現に触れることでで、失いつつある人間性に回帰し、自由な「もののけ」と化してして本当の幸福の意味を実感するのです。江戸時代がそうであったように、日本の伝統は革新の連続によって作られてきました。
つまり、日本の文化は守りながらも革新させなければ風化してしまいます。
アマノウズメのエンターテインメントが暗闇に閉じこもったアマテラスを導き、世界に光を復活させた岩戸伝説に関わるこの戸隠で、かぶく表現者を集め、日本の伝統を革新させるのです。

この流れは高度に経済資本主義に偏ったことによって生じている現代社会の闇を光で包むことに繋がると信じています。
このような祭りが、全国で開催されるようになれば、政治が変えれない世の中を祭りで変えることできるような気がします。まずは、第一回目の「そこにいること
そこから全てが始まります!

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